一ノ瀬ポトフの生活

趣味で書いたエッセイ的小話を順次アップしていきます

飲酒の思い出

少し前に書いたものです。

 

飲酒の思い出

近所のスーパーのワインコーナーが気になっている。その中で良さそうなものを3本選び、日を分けて飲んだ。

 

私の飲酒頻度は「時々、たまに」くらいで、その種類も成人して数年経っても狭いままだ。

 

飲む時は主に家で家族と。大体週末やイベント事(誰かの誕生日やクリスマスや大晦日)の時だ。

 

成人して初めての飲酒も家族とだった。

父の日本酒やビールを一口貰ったがあまり良さが分からず、チューハイでも度数が低めのを好み、結局、「ほろよい」シリーズをフラフラするスタイルに落ち着いた。

ストロングゼロシリーズは度数が有るからか私には合わなかった。

 

たまーに外でお酒を飲む時も主にサワー。糖質制限中はお茶割だった。

家でも外でも2杯程でソフトドリンクに切り替える過ごし方。(ちなみにノンアルは解釈違いだった。)

 

弱くはないが、酒が回ることでぼーっとしたり、冷房と相まって体が冷えてくるのが嫌で、沢山飲みたくはなかった。

 

こんな感じだったため、今後もそんなに酒に興味を持つことはないだろう…そう思っていた。しかし、意外な形でその考えは変化していく。

 

多分、大学3〜4年の就活時代から。

母がよく、スーパーの安いボトルワインを買ってきており、それに付き合うようになったあたりだろう。

 

アルコールのえぐみは苦手だったし、ワインにも慣れてないし、美味いとは思わなかった。

でも、夕飯準備する母と夕方頃、ぐだぐだ言いながら飲む時間は悪くなかった。複数人でワイワイ飲む以外にも楽しみ方があるのだと知った。

 

その時の私は、社会に出るのだから、しっかりしなければ…とプレッシャーに押し潰される一方で、内定を得られていない状態だった。

 

己は社会にとって有用な存在なのか。

その辺で買った、(当時の私にとって)味もよくわからないような安ワイン。

これを味わうことによって、社会にとって魅力が有るのか分からない、自分の存在も許し、受け入れたかったのだと思う。

 

…こうして書くと「ヤケになって凄い飲んだ」感じがしそうだが、実際、酒量は冷酒グラスに三分の一くらいの量だ。

その辺りは今も気をつけているし安心してほしい。

 

いつも同じものを買ってきていたせいで、次第にそのボトルの味に慣れた。

 

「ワイン、飲めるかもしれない…!」

それを皮切りに、ワインへの抵抗は無くなり、家族が飲んでいるものを少し貰ったりしているうちに、ビールも平気になった。(種類は限られるが)

居酒屋で日本酒を、試しに頼んでみるようにもなる。

以前よりそれらが、美味しいとも思えるようになった。

 

相変わらず酒量も頻度も飲めるものも少ないが、これを機に飲み比べてみるのも楽しいかもしれない。