一ノ瀬ポトフの生活

趣味で書いたエッセイ的小話を順次アップしていきます

おばさんという言葉

「おばさん」という言葉が苦手だ。といっても、「パートさんが」「上司が」など、リアルで接点のある人のことを話すのには使わない。

 

「こんなことがあったよ」と話す時、全く知らない、赤の他人で、中年位の(見た目で判断するのも心苦しいが。)女性を指すのに、便宜上、仕方なく使う感じだ。

たまに気を遣って「マダム」と言ったりするが、あまり「年齢気を遣ってますよ」感が出過ぎてもわざとらしくなりそうで悩みどころだ。

 

逆に、公共の場であからさまに「大人として無いだろう」という態度の人に対しては、「今日こんなおばさんがいてさ〜…」と、あえて使ってみたりする。

地味に嫌味たらしい。

 

そういえば、血縁上「おば」と呼ばれることもあるだろう。そうなったら、どうする…?

妹と話し合った所、どちらかに甥や姪が出来たとしても、「おばさん」呼びには抵抗がある、名前で呼んでもらおうという事になった。


大学生〜社会人にかけて、「若い女の子」という扱いを受けることが時々あり、そんな時は「おばさん」と呼ばれる方がまだ気持ちが楽なのではないか、また、歳を重ねるうちに、ガワの性別…「女」に付随するものに対して割り切れるのではないかと思っていた事もあったが…

 

今の考え的には、人間は「若い女の子」にも「おばさん」にもカテゴリ分け出来るものではないし、分けたくないという感じである。

また、女のガワに付随するものを割り切れるかは、割と年齢関係ない気もする。

 

それはそれとして、「おばちゃんに任せなさい!」と名乗りを挙げられるような「おばさん」は、カッコイイと思う。

まあ、「おばさん」という言葉に囚われているうちは、そんな人にはほど遠いのだろうが。

 

「◯◯ちゃんは可愛いわねえ、ほらここの職場、おばちゃんばっかだし〜」と、
前職で、年上の女性から言われたことがある。

「おばさんだし」と言われた時、何て返すべきなのか正解が未だにわからない。

 

「私が年を重ねたら愛してくれないんですか?!私がおばさんになっても…!私がおばさんになっても…!」
あの名曲もこんな使い方をされるつもり無かっただろうが、この返しは気に入っている。